サイエンスプロムナードでは、ホンシュウジカ(以下:シカ)とホンドタヌキ(以下:タヌキ)の骨格標本を展示しています。シカは害獣駆除のために間引きされた個体で、タヌキは交通事故による内臓破裂で死亡した個体です。どちらも千葉県君津市に生息していたもので、連絡を受けて引き取りに行き、大学内で解体して骨格標本にしました。
全身の骨は、膜内骨化または軟骨内骨化によって形成されます。
膜内骨化では間充織が直接骨化することで骨ができます。このようにして形成された骨は皮骨あるいは膜骨格と呼ばれ、頭蓋骨と下顎骨の一部や鎖骨が該当します。一方、軟骨内骨化ではまず軟骨が形成され、その後硬骨に置き換わります。このようにして形成された骨は内骨格と呼ばれ、多くの骨が該当します。
胸椎は胸部を構成している骨で、肋骨と関節しています。背中側には棘突起が伸びており、様々な筋が付着しています。